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大学院生の大枝 弘明さんが、第53回構造活性相関シンポジウムでSAR Presentation Awardを受賞しました !

2026.02.13
  • TOPICS
  • 研究
  • 学生の活躍
生命医科学研究科 博士後期課程1年 生命情報科学研究室所属の大枝 弘明さんは、2025年9月4日 (木) 〜5日 (金) に開催された第53回構造活性相関シンポジウムにおいてポスター発表を行い、SAR Presentation Awardを受賞しました。
受賞者
生命医科学研究科 博士後期課程1年
生命情報科学研究室所属
 大枝 弘明 おおえだ ひろあき さん

指導教員
大学院生命医科学研究科
生命情報科学研究室 池口 満徳 教授

受賞内容
第53回構造活性相関シンポジウム
SAR Presentation Award

発表タイトル
AlphaFold3によるType-51 R-bodyの構造変化機構の解明

今回受賞したポスター発表の研究内容について大枝さんに解説していただきました。

Type-51 Refractile-body (R-body) はpH依存的に繰り返し伸縮する超巨大タンパク質重合体です。R-bodyは主にRebAとRebBの2種のタンパク質の合計約90万量体から構成されておりますが、これらの立体構造や重合様式は実験で殆ど決定されておらず、詳細なR-bodyの伸縮機構は未解明でした。そこで本研究では、近年急速に発展しているタンパク質の立体構造予測手法の一つであるAlphaFold3を用いて、RebA, RebBの立体構造と重合様式を予測することで、R-bodyの構造変化機構を解明することを目指しました。
立体構造予測の結果、RebA, RebB共に、主にαヘリックスから構成される、実験で得られている断片的な構造と一致する重合体が予測されました。本予測結果を基に、重合体を構成するαヘリックスの距離の変化に基づくR-bodyの構造変化メカニズムを提案させていただきました。本結果は、構造未知であったR-bodyの全原子レベルの立体構造を示した初めての例であり、R-bodyの構造変化機構解明への足掛かりになることが期待されます。


本受賞について、大枝さんと指導教員の池口先生からコメントをもらいました。

受賞者:大枝 弘明さんのコメント

このたびは、第53回構造活性相関シンポジウムにて、SAR Presentation Award賞という、名誉ある賞をいただきまして、大変光栄に存じます。ご評価いただきました審査員の先生方、構造活性相関シンポジウム実行委員の皆様に、心より感謝申し上げます。本シンポジウムでは、研究テーマであるR-bodyというタンパク質を通じ、様々な領域の先生方と活発な議論を行うことが出来ました。この議論を今後の研究に活かし、研究を進めて参りたいと思います。最後に、本研究を進めるにあたりご指導いただきました、池口 満徳教授、浴本 亨助教、理化学研究所の山根 努上級研究員、東京科学大学の上野 隆史教授、菊池 幸祐助教、伊達 弘貴様、生命情報科学研究室の皆様にこの場を借りて、御礼申し上げます。

指導教員:池口 満徳先生のコメント

このたび、大枝 弘明さんが第53回構造活性相関シンポジウムにおいて SAR Presentation Awardを受賞されたことを、大変嬉しく思います。本研究は、pH 依存的に伸縮する超巨大タンパク質重合体である Type-51 R-body という、構造的にも機能的にも極めて挑戦的な対象に対し、AI for Scienceの分野で特に有名なAlphaFold3 を活用することで全体構造とその構造変化機構に迫った点が高く評価されたものと考えております。実験的構造情報が限られている巨大複合体に対し、計算科学的アプローチを駆使して仮説を構築し、分子レベルで一貫した構造変化モデルを提示した点は、本研究の大きな成果です。大枝さんは、主体的に課題に取り組み、実験分野の知見を積極的に取り入れながら研究を深化させてきました。本研究成果は、R-body の理解にとどまらず、計算構造生物学の新たな可能性を示すものと期待されます。今後も本受賞を励みに、より一層研究を発展させていくことを期待しています。



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