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研究概要
タンパク質は、いくつかの種類の機能的なドメインの組み合わせで構成されており、これらのドメインの相互作用の様式が細胞の働きを決定しています。タンパク質のドメインの相互作用を理解するために、ドメイン構造を対称性に基づいた座標系から解析して、構造と機能の関連を解明する研究を行っています。また、プロテオームを比較し、それを構成するタンパク質あるいはタンパク質ファミリーの相互作用の様式を比較することで進化的な視点からタンパク質の働きを考えたいと思っています。
細胞の機能を制御するシグナル伝達系においてカルシウムは重要な役割を果たしています。EF-ハンドタンパク質ファミリーは、カルシウムによるシグナル伝達機構で中心的な役割を果たしているカルモデュリンなどを含む大きなグループです。EF-ハンドタンパク質の構造の対称性に基づく内部座標系を定義し、標的分子やカルシウムイオンの結合に伴うドメインの構造変化の解析を行っています。
Geometrical Analysis of EF-hand (HVM)
EF-hand Database細胞内でのタンパク質の分解が、細胞周期など様々な現象の制御に深く係わっていることが明らかになってきました。細胞内でのタンパク質分解で中心的な役割を果たしているプロテアソームやアミノペプチダーゼなどは、大きな複合体を形成し、そのサブユニットは対称的に配置されています。これらの複合体の対称性の進化的な形成にもにも興味を持っています。また、カルシウムによって制御される細胞内プロテアーゼ、カルパインの分子進化や構造と機能に関する研究も行っています。
また、ゲノムの解析の進展に伴い、多くの生物種でゲノムにコードされているタンパク質の配列のすべてが明らかになってきています。この配列情報を基盤として、様々な状態の細胞において発現しているタンパク質の総体を解析する手段としてプロテオミクスが発展してきました。ショットガンプロテオミクスでは、大量のMSMSデータからタンパク質の同定を行いますが、配列データベース検索で同定されるのはMSMSデータの3割程度にとどまっています。同定できなかったMSMSデータを用いての質量差を許容したスペクトルライブラリの検索によって、より網羅的に翻訳後修飾などを検出する方法を検討しています。
h-index = 53
(Sum of the Times Cited = 8295 / Total articles in the list = 136) [May 20, 2011]
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研究業績リスト
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川崎博史
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