リリースノート
MARBLE.0.6.3を公開しました(2013. 7.18)
主要な変更点
- 1. charmmフォーマットのAmberトポロジーファイルの追加
molx用にcharmmフォーマットのAmberトポロジーファイルに対応しました。
molxのインプットファイル中で以下のコマンドにより指定します。
mdat_amber on
- 2. 最適化された影響関数の追加
PME法において、最適化された影響関数を指定することで、エネルギーと力の精度が向上します。
marbleのインプットファイル中で以下のコマンドにより指定します。
[ewald]
opt_infl_func = on
(デフォルトはoffです。)
- 3. 長距離のLJ項
現在のバージョンでは、プログラムamberの計算方法に倣い(1/r)^6の項のみ長距離の計算を行っています。
- 4. トータルチャージがゼロでない場合の扱い
PME法において、計算対象の系のトータルチャージがゼロでない場合、系全体を一様にニュートラルにする
エネルギー項(uniform neutralizing plasma)を加えるようになりました。この項を無視して計算を行う場合(これまでの
バージョンでの計算方法です)、marbleのインプットファイル中で、以下のように指定します。
marbleのインプットファイル中で以下のコマンドにより指定します。
[ewald]
uniform_neutralilzing_plasma = off
デフォルトでは、uniform_neutralizing_plasma = on です。
- 5. RMSD拘束のポテンシャルのタイプ
RMSD拘束のポテンシャルのタイプを以下のように変更することができるようになりました。
[restraing]
method = rmsd
potential_type = upper
(この場合、ポテンシャル関数は以下のようになります)
if rmsd > rmsd0, E = (rmsd - rmsd0)^2
if rmsd < rmsd0, E = 0
potential_type = lower
(この場合、ポテンシャル関数は以下のようになります)
if rmsd > rmsd0, E = 0
if rmsd < rmsd0, E = (rmsd - rmsd0)^2
potential_type = normal (default)
(この場合、ポテンシャル関数は以下のようになります)
E = (rmsd - rmsd0)^2
- 6. RMSD拘束におけるバネ定数の取扱い
拘束をかける全原子に対するバネ定数の総和を指定する方法に加え、拘束をかける各原子のバネ定数
を指定する方法を追加しました。
marbleのインプットファイ中で、以下のコマンドで指定します。
k_per_atom = 1.0